世界脳週間2024 名古屋市立大学 オープンカレッジ

テーマ 脳とこころのサイエンス
日 時 2024年11月1日 ~ 2024年12月20日
毎週金曜日18:30~20:00 講義は全8回で構成
方 式 対面講義
会 場 名古屋市立大学 桜山キャンパス
募集定員 80 人
受 講 料 8,000 円
開講前に振込依頼書にてお支払いいただきます。
募集対象 一般市民の方(学生・大学院生の聴講可)
問い合せ 名古屋市立大学医学研究推進課 オープンカレッジ担当
〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
TEL:052-853-8077

応募について

応募受付期間
9月17日(火)~10月4日(金)
(注)新型コロナウイルス感染症の状況により、講義回数、日程、内容等が変更になる場合がございます。 ご理解・ご協力をよろしくお願いします。
応募方法
E -メール または 往復はがき
応募申込み事項(8項目)をご記入頂き、お申し込みください。
詳しくは上記リーフレットをご確認ください。
  1. 応募科目名
  2. 氏名(ふりがな)・年齢
  3. 郵便番号・住所・電話番号
  4. e-メールアドレス
  5. 職業
  6. 応募の動機
  7. 緊急連絡先 (平日の昼間に連絡をとる場合の連絡先を御記入願います)
  8. 本講座の情報入手先
【申込先メールアドレス】 igakubuoc[at]sec.nagoya-cu.ac.jp
【往復はがきあて先】
〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
名古屋市立大学医学研究推進課 オープンカレッジ担当
選考方法
応募人数が定員を超えた場合は、応募動機による選考のうえ、抽選とすることがあります。
選考結果
10月16日(水)までにお知らせします。

脳とこころのサイエンス

コーディネーター
名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学 寄附講座
教授 野村 洋

「こころ」はどうやって生み出されるのでしょうか。私たちが考えたり、覚えたり、友達とおしゃべりして楽しんだりできるのは、脳の働きのおかげです。普段は意識しない脳の働きですが、その緻密な機能は決して当たり前ではありません。脳がうまく働かないと、生活に様々な支障が生じます。これまで「こころ」や「こころの健康」の仕組みは長い間ブラックボックスでしたが、最新の脳研究によって少しずつ解明が進んできました。本講座では、脳がどのようにして作られ、「こころ」をどのように生み出すのか、そして認知症や発達障害がどのようなものかを説明し、「こころの健康」について理解を深めることを目指します。

第1回 11月1日(金)
「記憶と学習の脳科学」
野 村 洋 (名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学寄附講座 教授)

記憶、というと過去の情報を保存するだけのように思われるかもしれません。しかし実際には、脳の記憶システムは過去をもとに未来の行動を決定する重要な脳の働きです。例えば、勉強を頑張って成績が伸びた体験によってさらに勉強する行動に結びついたり、逆に負の記憶によってその後の行動のモチベーションが低下し、場合によっては PTSD やうつ病が引き起こされたりします。また認知症では記憶システムがうまく働かず、当たり前の日常生活ができなくなってしまいます。この講義では、脳の記憶システムの仕組みをわかりやすく解説します。

第2回 11月8日(金)
「発育期の運動と情動、そしてその障害」
飛 田 秀 樹(名古屋市立大学大学院医学研究科 脳神経生理学 教授)

脳には大きく 2 つの働き、動物的機能と植物的機能があります。刻々と変化する外部の状況に応じて最適な行動で逞しく生きることは、動物的機能によって可能となっています。この動物的機能の形成において、発育期は非常に重要な時期であり、運動と情動の働きが発育期の過程で完成します。本講義では、こころのベースにある ”情動 ”とは何か?についてまず説明し、発育期の運動障害や情動形成の仕組みについての研究結果を紹介します。この講義から「こころの健康」の一端がご理解いただければ幸いです。

第3回 11月15日(金)
「神経疾患と認知機能障害」
藤 岡 哲 平(名古屋市立大学大学院医学研究科 神経内科学 助教)

超高齢社会を迎えた現状において、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳血管障害などの神経疾患の患者数は増加しており、それによる認知症は身近であり、かつ社会全体での大きな問題となっています。代表的な神経疾患の病態や症状、現在行われている診断や治療の方法、予防や対策について、最新の知見をふまえて、臨床医の視点から解説します。

第4回 11月22日(金)
「キズついた脳細胞を再生するためには?」
久 保 山 和 哉(名古屋市立大学大学院医学研究科 神経発達・再生医学 助教)

神経科学の基本概念を提唱した解剖学者ラモニ・カハールが“ 一度成長した中枢神経系は損傷しても再生はしない ”と述べたように、かつては「脳や脊髄は再生できない」と考えられていました。しかし、1980 年代の成体哺乳類脳でのニューロン新生の発見を皮切りに、現在では「中枢神経系の再生は可能である」と常識が変わってきました。本講義では、哺乳類脳におけるニューロン新生システムの仕組みと、キズついた脳細胞の再生を目指した我々の研究活動について理解りやすく解説します。