執行部より新年のご挨拶(2024年1月4日配信)

NPO 法人 脳の世紀推進会議
正会員、一般会員、賛助会員の皆様

2024 年 正月 元旦

新年明けましておめでとうございます。
日頃は本法人の活動を支えていただきありがとうございます。
「脳の世紀推進会議」は 1993 年に脳関連の文部省重点領域研究の代表者が集まり、わが国における脳科学研究の発展をめざして、脳の世紀シンポジウムを開催したことに始まります。2004 年からは特定非営利活動法人(NPO)として世界脳週間の主催や脳科学オリンピックの共催も進めております。正会員・法人会員の皆様、理化学研究所脳神経科学研究センターやブレインサイエンス振興財団様には格別のご支援をいただき、心より感謝申し上げる次第です。
この度 2023 年 6 月 1 日より新しい執行部がスタートいたしましたので、御礼方々そのご報告を申し上げます。2023 年 11 月 18 日には予定されていた第 31回脳の世紀シンポジウム「睡眠と脳」をハイブリッド開催し、12 月 24 日までオンデマンド配信をいたしました。

「脳の世紀推進会議」の設立以来、脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)、革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明(革新脳)、戦略的国際脳科学研究推進プログラム(国際脳)などの大型プロジェクトが実施され、脳研究は着実に発展してまいりました。現在は「脳とこころの研究推進プログラム」のもとで脳機能解明、精神・神経疾患の克服をめざして様々な研究が進められております。
また、脳科学に関係する個々の学会の発展と共に、それらがまとまって脳科学関連学会連合が発足するなど、研究者コミュニテイも大きく発展してきました。この過程には本法人も様々な形で貢献できたのではないかと考えております。

しかし、宇宙にも例えられる膨大な脳機能の全容解明にはまだまだ道のりがあり、多くの脳疾患はいまだ克服されたとは言い難い状況です。例えば、2023 年には最大の認知症疾患であるアルツハイマー病の根本的治療薬レカネマブが市販承認されました。これはまさに画期的な出来事ですが、その効果はまだまだ限定的であり、多くの精神・神経疾患には有効な治療法がないという状態が続いています。脳科学研究のさらなる発展は必須であり、それにより国民の健康と福祉の増進に貢献するという本法人の活動はますます重要となってきていると確信しております。
新執行部一同、伝統のある脳の世紀推進会議をしっかりと担って、脳科学の発展と精神・神経疾患の克服に貢献すべく努力する所存です。今後ともご支援の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

NPO 法人 脳の世紀推進会議

理事長
水澤英洋(国立精神・神経医療研究センター理事長特任補佐)
副理事長
伊佐 正(京都大学大学院医学研究科長、医学部長)
副理事長
大隅典子(東北大学大学院発生発達神経科学教授、東北大学副学長)
理事
川人光男(国際電気通信基礎技術研究所・脳情報通信総合研究所長)
理事
吉峰俊樹(大阪大学名誉教授・医療法人医誠会特別顧問)
理事
池田和隆(東京都医学総合研究所・精神行動医学研究分野長)
理事
加藤忠史(順天堂大学大学院精神・行動科学主任教授)
理事
藤山文乃(北海道大学大学院医学研究院解剖学教授)
監事
本田 学(国立精神・神経医療研究センター神経研究所部長)

名誉顧問
津本忠治(NPO 脳の世紀推進会議前理事長)
名誉顧問
樋口輝彦(国立精神・神経医療研究センター名誉理事長)

【脳の世紀推進会議事務局】
近藤 貴子
<(株)コナ・オフィス>
〒168-0074 東京都杉並区上高井戸 2-2-7
E-mail:brain.konaoffice[at]gmail.com
携帯TEL:080-9281-6902